車に関しては素人からの出発 持ち前の責任感と笑顔が強み
もともと車に対してのこだわりは薄く、「安全に走れればいい」という程度の思いしかなかった彼女が、グリーンロード店で働き始めたきっかけは、友人のすすめでした。
「その頃私はワゴンRに乗っていたのですが、折しも軽自動車をドレスアップする軽VIPカーが流行っていた時代。周りに車好きの友人が大勢いたことから、みんなで楽しみながら私の車をカスタムしていたんです」。友人に連れられて、ジェームスの店舗にもしばしば足を運んでいました。
当時、勤務先を退職したばかりで仕事を探していた彼女。「ジェームス グリーンロード店でスタッフを募集しているよ。受けてみたら?」とジェームスの常連客だった友人に促されるまま、採用試験に応募しました。
「車に興味はないけど、接客業は好きだし、なんとなく面白そう」。そんな軽い気持ちで面接を受けたものの、いざ働くと決まれば、持ち前の責任感と負けん気の強さに火がつきます。
周囲のスタッフの足手まといになってはいけない、ましてやお客様にご迷惑をかけるようなことがあってはいけないと、車の知識を徹底的に頭に叩き込みながら、一歩フロアへ出れば誰よりも元気に明るい挨拶を心がけました。
「働き始めた頃は、ごく一般的なメジャーな車種くらいしかわかりませんでした。そこでまずは車雑誌を読み漁り、道路を走っている車の車名を逐一チェックするところからスタート。初めて見る車がピットに入庫すると、仕事の隙を見計らってピットへ行って車を見せてもらいました」。
レジ・フロア担当なので、直接車の修理やメンテナンスに携わることはありませんが、お客様にとっては誰もがカー用品専門店のスタッフであるということに変わりありません。
例えばオイル交換などのメンテナンスメニューを受け付けるときにも、車種や排気量によって適応商品や価格がそれぞれ異なります。そのため、お客様から車種を聞いた際に、サービス内容や価格をすぐに答えられるかどうかが重要に。その都度、調べるためにお客様をお待たせするようなことがあっては、サービスの満足度を下げることにつながります。
「今思えば、12年働いていて、入社したばかりのあの頃が一番大変だったかもしれません。覚えても覚えても、次から次へと新しい知識や情報が必要になる。車に関する知識を身につけて、スタッフにもお客様にも迷惑をかけないようにと必死でした」。
アルバイトスタッフから契約社員、正社員へと、12年にわたりキャリアを重ねてきたOさん。レジ・フロア担当として、来店されたお客様の困り事やニーズを的確に吸い上げ、きめ細やかなサービスにつなげています。
明るい笑顔と清々しい接客を支えているのは、車に関して無頓着だった頃の自分自身の思いです。車への関心が低いドライバーだったからこそ、お客様目線に立った親しみやすい雰囲気づくりに徹し、知識を獲得していくための弛まぬ努力を続けてきました。
車好きの方だけではなく、車に詳しくないお客様にとっても、頼れる“車のコンシェルジュ”になるために。安心・安全なカーライフをサポートするための工夫や心配りについて聞きました。